2001年、中国産野菜の47%に残留農薬が
検出されたという報道がなされ、中国産野菜への
不安が一気に高まりました。
そして、野菜ジュースにおいても、使用している野菜の
産地に関する問い合わせが殺到したそうです。
そのため、野菜ジュースメーカの多くは、
中国産野菜の使用を控え、使用している
野菜の原産国名を表示するようになりました。
さらに、野菜の産地にこだわった、国産野菜100%の
商品も発売されるようになり、使用している野菜の産地が
野菜ジュースを選ぶ際の基準の一つとなりました。
1948年、世界で初めて野菜ジュースが商品化されました。
アメリカの食品会社、キャンベル・スープ・カンパニーが発売した
もので、トマト、ビート、セロリ、ニンジン、レタス、パセリ、クレソン、
ホウレンソウの8種類の野菜(Vegetable)を使用していることから、
「V8野菜ジュース」という名前になりました。
現在でも発売しており、日本でも「V8野菜ジュース」が
商標登録されています。
そして、1959年には、東洋食品株式会社(現 ゴールドパック)が
日本初の野菜ジュースを発売しました。
また、東洋食品株式会社は、1974年にニンジンジュースの
独自開発を行ったことでも知られています。
1990年代になると、生活習慣病などの健康への
関心が高まり、厚生労働省では、21世紀における
国民健康づくり運動「健康日本21」を提唱しました。
当時、「健康日本21」では、健康づくりのキーワードとして、
「1日30品目の食材を食べること」が推奨されていました。
そのため、飲料メーカーでは、野菜ジュースに使う野菜の
品目数を増やす、栄養素をバランス良く配合するなどの
商品開発が盛んになりました。
現在、野菜の品目数の多さを売りにする野菜ジュースが
見られますが、「健康日本21」が火付け役と言えます。