カゴメとアサヒグループホールディングスは25日、
お酒を飲む時に一緒にトマトを食べると、血液中の
アルコール濃度が低下することを、共同研究で
確認したと発表しました。
酔いの回りが緩やかになり、酔いがさめるのも早くなる
効果が期待できるそうです。
研究では、20~40代の男性12人を被験者とし、
アルコール(焼酎約100ミリリットル)とトマトジュース
(160ミリリットル缶3本)を一緒に飲んだ場合と、
トマトジュースの代わりに同量の水を一緒に飲んだ場合の、
それぞれの血液中のアルコール濃度を測定しました。
その結果、トマトジュースと一緒に飲んだ場合は、同量の
水を一緒に飲んだ場合と比べて、アルコール濃度が平均で
3割低く、また、体内からアルコールが完全に分解される
時間も、約50分早かったそうです。
また、ラットの実験ではトマトを取ることで、
体内でアルコールの代謝を促進する酵素が
活性化するメカニズムが確認できたそうです。
(出典 :朝日新聞デジタル)
赤色の野菜ジュースは、トマトベースのものが一般的ですが、
トマトの赤い色は、リコピンという色素によるものです。
リコピンには非常に強い抗酸化作用があり、βカロテンの2倍
とも言われています。
そのため、リコピンには、血糖値の低下、動脈硬化の予防、
がんの予防、美肌効果、ダイエット効果などがあると
考えられています。
リコピンのがん予防効果については、基礎研究レベルでは
ありますが、肺がん、乳がん、前立腺がんの増殖を抑える
効果が報告されており、その有効性が期待されています。
また、トマトの色が濃ければ濃いほど、リコピンの
含有量は増え、抗酸化作用もより強力になります。
赤色の野菜ジュースのベースとなるトマトには、
脂肪燃焼効果があるということが分かりました。
京都大学河田照雄教授らの研究グループは、トマトの成分から、
脂肪燃焼させる遺伝子の活性化を促す成分「13-oxo-ODA」
を発見しました。
この成分は、中性脂肪を減少させる働きがあり、
メタボリックシンドロームの予防に役立つと考えられています。
河田教授らの研究グループでは、「13-oxo-ODA」を
マウスのエサに混ぜて与える実験を行いましたが、この
マウスに与えた量を人間に換算すると、トマトジュース
200mlに相当するそうです。
つまり、1日3回200mlのトマトジュースを飲めば、
脂肪燃焼が促進されるということになります。
ただし、これはトマト100%のジュースを飲んだ場合での
効果であり、トマト以外の野菜が入ったジュースでは、
その効果は落ちてしまいます。
また、塩分の過剰摂取を避けるため、
食塩無添加のものを選びましょう。