赤色の野菜ジュースは、トマトベースのものが一般的ですが、
トマトの赤い色は、リコピンという色素によるものです。
リコピンには非常に強い抗酸化作用があり、βカロテンの2倍
とも言われています。
そのため、リコピンには、血糖値の低下、動脈硬化の予防、
がんの予防、美肌効果、ダイエット効果などがあると
考えられています。
リコピンのがん予防効果については、基礎研究レベルでは
ありますが、肺がん、乳がん、前立腺がんの増殖を抑える
効果が報告されており、その有効性が期待されています。
また、トマトの色が濃ければ濃いほど、リコピンの
含有量は増え、抗酸化作用もより強力になります。
野菜や果実は、ファイトケミカルの力で外敵である害虫や
紫外線から身を守っています。
ただし、甘さやいい香りなどのファイトケミカルも
あるので、すべてが外敵から身を守るためのもの、
という訳ではないようです。
また、下記にファイトケミカルの例をいくつか挙げていますが、
中には、皆さんが良く知るものもあるかと思います。
・アリシン (ニンニク)
・アントシアニン (ブドウ、ブルーベリー)
・イソチオシアネート (キャベツ、ブロッコリー)
・カプサイシン (唐辛子)
・クロロフィル (ホウレンソウ、ブロッコリー)
・ポリフェノール (ブドウ、リンゴ)
・リコピン (トマト、スイカ)
・ルテイン (ブロッコリー、とうもろこし)
・βカロチン (ニンジンなどの緑黄色野菜)
また、「野菜ジュースの色別効果」のカテゴリーでも、
ファイトケミカルの効果を説明している記事があるので、
興味のある方は、こちらも読んでみて下さい。
・クロロフィルについて 緑色野菜ジュースの健康効果
・リコピンについて 赤色野菜ジュースの健康効果 その1
・βカロテンについて 黄・橙色野菜ジュースの健康効果 その1
健康にいいから。
野菜不足だから。
という理由で野菜ジュースを飲む方が多いと思います。
しかし、具体的にどんな成分を摂るべきなのか、ということまで
把握している人は少ないでしょう。
野菜ジュースを飲む前に、自分にはどんな成分が必要なのかを
調べておくことで、より効率良く栄養素を摂取することができます。
例えば、高血圧の方は、塩分排出効果のあるカリウムを多く含む
野菜ジュースが良いででしょう。
あるいは、肌の調子を整えたい方は、ビタミンCがたくさん入った
野菜ジュースが良いでしょう。
ただし、全般的な健康維持のために飲むのなら、
お好きな野菜ジュースで構いません。